-うんちく帳-

ヒスイについて

翡翠は、昔から私達日本人と関わって来た宝石の一つです。
私自身も、少し認識があいまいな部分があったので、調べ直してみました。

1.翡翠とは

英語では、軟玉、硬玉、碧玉等の総称がジェイド(Jade)、ジェイドグループ内の軟玉と硬玉の事を、それぞれ、ネフライト(Nephrite)、ジェイダイト(Jadeite)と呼んでいます。

一般には、この硬玉(ジェイダイト)と軟玉(ネフライト)が「翡翠」と言われています。

このネフライトとジェイダイトは、見た目がとても良く似ていて、発見されてから7千年もの間、同じ石だと思われて来ました。
1863年ダマー教授が、ネフライト以外にも翡翠と呼ばれているものの鉱物の種類がある事を発見しました。

ここで、はじめてジェイダイトという名前が登場します。

現在、宝石業界では、硬玉(ジェイダイト)の事を「本翡翠」と呼んで、特に区別しているようです。

ちなみに中国では、翡翠というのは、ほとんど軟玉(ネフライト)の事を指します。
中国では、硬玉(ジェイダイト)は産出せず、ミャンマーから輸入しているそうです。
ネフライトの白く透明感のある最上質のものは羊脂玉と呼ばれ、とても価値が高いとされています。

2.歴史

世界ではじめて翡翠を使ったのは、日本の縄文前期末の人々だと言われています。
以降、人々の間で、神秘な力を持つ石として扱われて来ました。

中国は、古くはネフライトのみでしたが、18世紀中期ミャンマーからジェイダイトが輸入されるようになり、ここで、軟らかいネフライトと区別する為に、硬玉、軟玉という呼び名が付けられたそうです。
中国では、五徳(仁、義、礼、智、勇)、神秘の力を高める石として、現在も人気が高いです。

3.構造

翡翠は、硬玉も柔玉も、細い繊維状の結晶が絡まりあい、一般に割れにくいとされています。

ただし、アクセサリーは、強くぶつけると割れるので注意した方が良いようです。(翡翠専門店で教えてもらいました)

一般に硬玉(ジェイダイト)は硬いとされていますが、ジェイダイトと呼ばれている鉱物は、本当は、化学組成、組織が一様でなく、中には結晶が繊維質になっていないものなどもある様で、そういうモノは、割れやすい可能性もあります。

透明度が高いもの(お値段も高いですが;)は、より割れにくいと言われています。

4.硬玉(ジェイダイト、本翡翠)の構造

ジェイダイトは、実は単一の結晶ではなく、近年では、ヒスイ輝石とオンファサイト(オンファス輝石)から構成される岩石の事を言うそうです。

オンファサイトとは、ヒスイ輝石の一部の成分が、別の成分に入れ替わったもので、クロムと共に翡翠の緑の発色原因となります。

このどちらの輝石成分が多いかの違いによる呼び名はまだ確率していないそうで、両方ともジェイダイトと呼ばれているようです。
「宝石」として扱われているのは、これらの輝石成分が、より多いものになります。

ジェイダイトの純粋なものは白です。
これに、クロム、鉄、チタン等を含み、緑やラベンダー色など(15色くらいと言われている)に発色します。

青は貴重品ですので、そのあたりで一般的な値段で売られている宝石の場合は偽者?の可能性も高いです。
(日本で採れる翡翠の中にある青い色は、糸魚川石という最近新しく発見された鉱物だったりもするそうです。)

翡翠は、プレート境界付近で起こる作用の結果の産物で、造山帯で発見され、主に蛇紋岩中に存在します。
日本の糸魚川周辺も、ちょうどプレートの境界にあたるそうで、大糸線ねち駅近くのフォッサマグナパークに、断層が見れる崖があります。

翡翠の詳しい生成過程は、まだ研究中だそうです。

5.産地

現在、安定した量の硬玉(ジェイダイト)が産出されるのは、ミャンマーのみです。

以下は業者さんから聞いた話ですが、ミャンマー国内の翡翠を扱う業者は、国外に出て来ないらしく、お手頃価格でジェイダイドが欲しい場合は、ミャンマーまで直接買い付けに行かなければいけないんだそうです。
本翡翠が高い理由もこの辺にあったりして…(^_^A

他の主な産地は、日本(新潟県糸魚川市姫川流域、北陸の海岸、富山県翡翠海岸など)、グアテマラ、アメリカ、ロシアです。

6.ニセモノにご注意!

古くからある宝石のためか、やっぱり(?)偽者も多く出回っています。

特に硬玉、軟玉は鑑定が難しく、専門機関でないと判別が付かないです。
海外で購入する際には、十分にご注意下さい。

また、中国で「翡翠」というと、ネフライト(軟石)の可能性が高いので、本翡翠が欲しい方はご注意を〜。

日本でも、「地名+翡翠」という名前で販売されているものは、翡翠でない可能性が高いです。
特に以下の呼称で売られている翡翠は、違うモノ…かもしれません。

玉髄、碧玉、インド翡翠、コリアンジェイド、アメリカンジェイド、カルフォルニアンジェイド、アフリカ翡翠、トランスバールジェイド、メタジェイド

また以下は、ニセ翡翠として売られている可能性がある鉱物です。

染色カルサイト、染色クンツァイト、カルセドニー、クリソプレーズ、アベンチュリン、クォーザイト、サーペンティン、アイドクレーズ、ハイドログロシュラライト

ジェイダイトは人工合成石の作成も可能ですが、宝石レベルの物を作るのは、現在では困難だそうです。

7.総括

一般に呼ばれている石の名前は、実は「商品名」のようなもので、「鉱物名」とは違う事がままあります。
翡翠もそんな感じなのかもしれません。

翡翠は、色も多種多様で、けっこう良い値段なのに、一回ハマルとなかなか抜け出せないというw独特の魅力があります。
半透明の翡翠の彫刻なんて、本当に綺麗でため息が出るほどです〜。

まだまだ人気がある石ですし、今後も人間社会と長い付き合いになる石の様な気がします…。

2006年9月20日 第一稿 sana著

〜参考HPリスト〜

http://www.gaaj-zenhokyo.co.jp/index.html(全国宝石学協会)

http://www.cgl.co.jp/index.html(中央宝石研究所)

http://www.city.itoigawa.niigata.jp/fmm/index.html(糸魚川市博物館)

http://www.town.asahi.toyama.jp/(富山県 朝日町ウェブサイト)

http://www.istone.org/(鉱物と隕石と地球深部の石の博物館)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%B9%E3%82%A4(wikipedia ヒスイ)

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